また泣ける話。しかしお涙頂戴ではない

　また泣ける話でした。

　凄く良かったのは2点。

　1つは、2枚目の主治医の人間くさいところがたっぷり見られたところ。女に人気があるのが当たり前かと思いきや、満月にそっぽを向かれるとオヤジ臭くうろたえて、子供の心理を書いた本を読みあさったりするのが、凄く親しみを感じさせます。

　もう1つは、満月の両親の墓に主治医がお参りしているのを、物陰から見ている変身した満月。そして、帰る主治医とすれ違う変身した満月。すれ違ってからふと振り返って「まさかな」とつぶやく主治医。それは、満月を中心とした主要なストーリーとは別個に流れる主治医の物語がふと浮上した一瞬と言えるかも知れません。同様に、今回は、タクトにもタクトの過去の物語が存在することが示唆されています。別個に流れる一人一人の物語が混じり合い、寄り合って、この「満月をさがして」という作品の奥深さを構成しているのでしょう。

　と～のは、やっぱり今回も暴走状態のメロ子も応援しています。

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